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SilverHyper’s blog

下らないブログ

今更 富士フイルム X-E2 レビュー(その3)

随分と間が空いてしまったが、レビューの続きを書いてみる。

前回はデザインの話で「プアマンズライカ」の話を書いた。ただ、ライカの場合はセンサーサイズがフルサイズだが、フジX-E2/X-E1やX-Pro2/X-Pro1のセンサーサイズはAPS-C、純粋なプアマンズライカとは言えないわけだ。

現時点でプアマンズライカとしてフルサイズ且つライカのレンズが使えるカメラと言えばSONYのα7だ。価格はこの記事を書いている時点でα7Iのボディが約99,000円、フジのX-Pro2より全然安くフルサイズでライカレンズを楽しめるカメラと言ってもいい。

ただ、私の偏見だがSONYのα7(R/S)もα7II(R/S)のどちらも格好悪い。せめてRX1RMやRX100Mを少し大きくしたぐらいの格好いいスタイルにしてくれればいいのに、、、と思ってしまう。

さて、プアマンズライカの話はこの辺で終いにして本題に入ろう。

今回は画質の話だ。

画質というのは難しい。人によって考え方感じ方が異なるため、ある人にとって好みな画質は別の人にとって嫌いな画質になってしまう。良し悪しの基準は、人に依存してしまうからだ。

だから、「私の独断と偏見」で画質について書いてみる。(画質について一気に書くつもりだったけど、長くなりそうなので観点ごとに分けることにした)

解像について

今回は解像について。

解像というと、解像感、解像度、解像力といった言葉が存在する。私もざっくりとしか理解していなかったので、ちょうどこのレビューで再度確認し直した。(といってもネットで調べて、画像をチェックした程度だが)

解像感というものは曖昧なもので、明確に数値化されたものは解像度と解像力になる。

カメラの場合の解像度は、簡単に言ってしまえば撮像素子の画素数になる。(ただ、センサーサイズによって密度が異なるため単位面積あたりの解像度とセンサーサイズ単位の解像度は意味が異なってくるが、ここでは一旦置いておく)

まず撮像素子の画素数は、実際にはカラーフィルタに関する仕組みがあるため厳密には画素数のみでは指標にならないが、高画素であるほどより精細な写真となるため、1つの基準になることは確かだ。(ただし、精細だから綺麗という意味ではない)

またカメラの解像力はレンズの性能に依存する。これはセンサーまで光を届ける際の精細さで、極論になるが1600万画素の1画素1画素にしっかりと光を届けることが可能なレンズであれば、演算による色再現や解像に生きてくる筈だ。

解像という点においては、解像やコントラストを示すMTF曲線が指標になるが、あくまで設計値なので参考程度であり実写してみないと本当のところはわからない。

さて、X-E2の話に戻そう。

2013年のITmedia富士フィルムのカメラの開発者に対してインタビューした記事、フジは写真の記録形態としてはJPEGを推奨している。

camera.itmedia.co.jp

記事によると

「撮った後に手を加えなければならないのは責任を果たしていない」

ということらしい。 ただ、この記事は色合いについての記事なので解像感については特に言及されてはいない。

それを承知の上でJPEGとRAWで撮影してみた写真が↓の写真だ。
(この時はまだRAW+JPEGで撮影せずに別々に撮ったため少しズレが出ているが、簡易的な比較としては使えると思い載せた。恥ずかしながら、JPEGは撮影当時暑くて疲れていたせいかちょっと傾いている。言い訳がましいか・・・汗)

なお、fotolifeの表示には、なぞなぞ回答が必要で、その回答は「X-E2」だ。 (公開範囲設定で、X-E2に関する写真しか見ることはできない)

JPEG撮って出し(フルサイズ表示-hatena fotolifeへ遷移します)

RAW現像(フルサイズ表示-hatena fotolifeへ遷移します)

RAWは、Silkypix7.0のフィルムシミュレーション(プロビア)のみ設定して残りはデフォルト設定で現像している (Silkypixは、実質的にフジのRAW FILE CONVERTER EX2.0 と同等で、フィルムシミュレーションはフジのカメラで撮影したRAWファイルのみに適用可能なプロファイルとして用意されている)

こうやって見ると、確かにJPEGでは画像エンジンの処理でキッチリとシャープネスがかかり、いわゆる「解像感」が高い写真になっていることがわかる。RAWではシャープネス設定をデフォルトのまま(Silkypix7.0でのデフォルトは、ナチュラルシャープ/輪郭強調:16/偽輪郭抑制:14/ぼけ味保護:24)にしている。色合いが違っている点は置いておいても、JPEGに対し甘い画像になっていることがわかる。

ただフルサイズで見ると大きすぎるので、一部を等倍で切り出してみたのが↓だ。

JPEG撮って出し f:id:SilverHyper:20170304094923j:plain

RAW現像 f:id:SilverHyper:20170304094936j:plain

もちろんこれは現像ソフトでシャープネス処理をすればいいだけなんだけど、被写体によってはフジのカメラで生成したJPEGのシャープネスの方が絶妙で、現像でここに近づけるのはコツを掴むまでは時間がかかるかもしれない。
その点では、簡単に解像感を得たい場合はJPEG撮影がお手軽と言える。

しかし、どうもモヤモヤしてしまう。
納得がいかないのだ。

それは上に書いたレンズの話。
そもそも、レンズの解像力が高ければシャープネスを大きく掛ける必要はないはずで、JPEGとRAWでこんなに差が出るとは思えない。 現像ソフトのデフォルト設定でもそれなりにシャープに見えてもおかしくはないハズなんだけど実際には上のような差が出ている。

レンズの解像力が高いとされているフジノンレンズ*1なのに、実際の写真ではシャープネス処理が無いと解像感は低い。 その数字を鵜呑みにするともっと解像感のある写真が撮れてもおかしくないと思うのだけど、結果から見れば「そうではない」としか言いようがない。

つまりフジの写真は撮った時の解像度が高いのではなく、後処理で解像感をアップさせているという判断になる。
彼らのカタログには「デジタルによる画像処理技術が進む現在、様々な収差をデジタルで補正できる。しかしデジタルの補正は画像の劣化をもたらす。」*2と記載されている、、、しかし上の様な結果を見ると自社の技術を否定しているような気がする(そもそも、DRや点像復元などの技術は補正技術だし)

ポップコーン現象

解像感を考察する際に、フジのカメラには残念な問題がある。

常にではないが、少し絞って遠景を撮影した際に一部モコモコとした解像感の無い描写になってしまう現象。 これはポップコーン現象と呼ばれ、海外ではマッシュポテト現象と呼んでるようだ。

木を見て森を見ずな写真鑑賞ではなくちゃんと森を見るような鑑賞をすればよいのかもしれないが、鑑賞の仕方も人それぞれなのでこれが気になる人は気になるかもしれない。

これがポップコーン現象と言えるかわからないがある時に撮影した写真を提示してみたい。
全体の写真と件の箇所(右上)を等倍で切り出した写真だ。

この写真は灯籠にピントを合わせている。F8に絞ってはいるものの灯籠の前後以外はシャープさが無くても仕方ないが、灯籠の右後方に写っている松葉を見ると、その奥に写っている木々の葉よりもかなりモヤっとした写りになっている。(ちなみに、JPEGでもモヤッと感があるのにRAWではそれが顕著になる、RAW現像に関しては別の機会でレビューしたいと思う)

JPEG撮って出し(フルサイズ表示-hatena fotolifeへ遷移します)

JPEG撮って出し一部切り出し f:id:SilverHyper:20170304102206j:plain

推測だが、これをプリントしても恐らく何ら問題ない写真になると思う。

少なくともピントを合わせた箇所にこの現象は発生しないし、遠景でも距離が中途半端なところやそのモノにも依存するようなので恐らくほとんどの人は許容できるのではないかと感じている。
だた、風景写真で解像感や精細さを重視する人は画素数の増えたX-T2やX-Pro2でこの現象がどうなっているかを確認しておいた方がいいと思う。(ネットで調べた感じでは、この問題は解消しているっぽい)

モノクロ写真について

前回、載せた写真の本来の色のついた写真を載せてみる。

f:id:SilverHyper:20170304102640j:plain

モノクロでは空の色もわからず、晴天なのか雲天なのかもわからないけど、カラーになると雲天で且つ遠くは晴れていることが分かると思う。 安直にモノクロにするのは如何なものだろうか・・そう思ってしまう今日この頃。
モノクロを撮るなら意図をもって撮るべきだと、私は思っている。

*1:出典:Xマウントレンズ コンセプトブック

*2:出典:Xマウントレンズ コンセプトブック